かぁちゃんヤバい!

「かぁちゃん ヤバい!」

ある日突然、仕事帰りの電車の中で
大学生の息子から母に電話があった。

聞くと、彼女と一緒とのこと。

次に出てきた言葉は、

「 失敗した!ゴムに穴 空いてた!」

一瞬 耳を疑ったが、確かにヤバい。

今は起きてほしくない「奇跡」が起きてしまうリスクが発生した
ということだ。

若者たちの明るい未来を壊してしまう事態。

なんてこった。不可抗力とはいえ、困ったことになったものだ。

手はあるけれど、
それをお相手のお嬢様とその保護者の方にどう説明したものか。。。

満員電車、そんな思いが頭を巡るや否や、

息子の後ろから、電話越しに

「お母さん!大変!ゴムに穴が開いてた!」

と声が聞こえた。

息子の彼女の方も、実の母親に電話を入れていたのだ。

あぁ、そんなことがあるのだろうか。
なんという奇跡。

息子は 素敵なご家庭のお嬢様を彼女にした。
話が早い。

すぐに当事者とそれぞれの親が、婦人科に集まる。

当事者と、関係者のすべての合意のもと、緊急避妊ピルが使用され、
事件が発生して数時間で 事態は終息した。

我が家で、きちんと性教育を行っていて良かった。

そして、お相手のお嬢様のご家庭でも、
きちんと性教育がなされていたからこそ
早い判断ができて、事なきを得た。

我が子の身にいつ何が起こるか分からない。

いつまでも、我が子の隣で、我が子の監視をするわけにはいかないのなら、

親ができることは、

我が子が自分で 最善の行動・判断が取れるよう
知識を与え、

いつでも どんな時も、頼ってもらえる関係性を
築いておくことくらい。

国語・算数・性教育。

どこかで聞いた言葉だが、本当にそうだなとしみじみ思う。

ありがとう。性教育。

「見せてみなさい。どこに穴が空いていたの!?」

そういえば、思わず叫んでしまったが、
さすがに 断られたな。 

隣を歩く息子を、誇らしく感じた一日だった。


大学生カップル、緊急避妊用ピルを飲んで事なきを得た話。

実話。(ただし、脚色・妄想 あり。)

さて、

これを読んで下さっているあなたは、「彼」「彼女」「彼の母」「彼女の母」
どの立場が近いですか?

とにかく明るい性教育「パンツの教室」インストラクターのラボで、
シェアいただいた話です。すごく良い話だと思いませんか?

え? 違和感? 良い話とは思えない?

ざわつく?

そもそも、大学生で性交渉なんて けしからん?

親の耳には入れずに、事を丸くおさめてほしい?

我が家だったら、あり得ない?

…まぁ 落ち着いて。。。

確かに、「ゴムに穴が開いていた!」と すぐに親に相談する大学生の男子は、
私の周りにはいませんでしたが、
私は、大学生みんながこうなれば、傷つく若者が 減るのに。と思います。

「あり得ない」としたならば、90%の「彼」「彼女」はどうするのでしょうか?

無かった事として証拠隠滅する。
とりあえず祈る(だけ)。
不安に襲われて、何も手がつかなくなる。

…そっちの方が、怖い っちゅうねん。

ということで

もし、この話に ザワつく 親御さんがいらしたら、
避けるべきは 「子供と 居心地の悪い性の話をすること」 ではなく、
「子供が 傷つき、悲しみ、不安を何日も抱える事態」 だということを
しっかり見つめなおしてみましょうNe。

困ったことを当たり前に、誰かに相談できる。 と思えている家族が素晴らしい!!

というお話しでした。

ちゃんちゃん

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